【インフルエンサーマーケティング】~Twitterにおける第三者広告の活用について~
【インフルエンサーマーケティング】~Twitterにおける第三者広告の活用について~
近年、SNSにおけるマーケティングにおいて、インフルエンサーマーケティングが活発化しています。今回はTwitterおよび、Instagramにおけるインフルエンサーマーケティングの1つとして、第三者広告と呼ばれる広告形態についてご紹介します。
インフルエンサーマーケティングとは
そもそもインフルエンサーとはいったい誰のことを指しているのでしょうか?ここでいうインフルエンサーとは、InstagramやTwitterをはじめとしたSNSにおいて、たくさんのフォロワーを有し、影響力がある人々のことを指しています。最近、インターネット上のユーザーによる口コミだと思われていたものが、実際はユーザーによるものではなかった、などといった事象が問題になっていました。企業による宣伝だと気づかれないような宣伝手法、ステマ(ステルス・マーケティング)のことです。消費者にとって、ネット上にステマがまぎれてくることが分かった今、どの情報を信じていいのか判断するのは難しい状況になっています。
そこで消費者が指標にするのが、インフルエンサーの存在です。
ユーザーたちは自分が憧れる人物や、参考にしたい人物(インフルエンサー)をSNS上でフォローします。そして、大きなコミュニティを有するインフルエンサーの発言(SNSでの投稿)を参考に購買に至るのです。SNS普及以前は、雑誌の情報や口コミによって、購買活動が促進されていました。その促進の場に、SNSが増えたと言えるでしょう。
インフルエンサーの代表として、現在の中高生、大学生の年代であれば、りゅうちぇる、ぺこ、そして藤田ニコルが例として挙げられます。今でこそテレビやCMなどにも出演して活躍していますが、元々は読者モデルやショップ店員として活躍していました。この人みたいになりたい、マネをしたい、などといったファンが増えることで、元々SNSにおけるインフルエンサーだったにも関わらず、徐々にマスメディアへの露出が増えていった人物たちです。
直近マスメディアに出ている人物は若い世代が中心ですが、SNSでのインフルエンサーは10代ばかりではありません。20代~30代でも活躍する人々がたくさんいます。
インフルエンサーマーケティングとは、単にフォロワー数の多いインフルエンサーを起用することではなく、インターネット上に形成された、インフルエンサーとフォロワー間でのコミュニティと、そこから広がる口コミのことを指していると言えるでしょう。
第三者広告について
以下ではインフルエンサーマーケティングの中でも、第三者広告について解説していきます。第三者広告とは、インフルエンサーがつぶやいたツイートを、そのまま広告として配信する手法のことで、主にTwitterにおいて用いられる手法です。実際のインフルエンサーのツイートを用いるため、タイムラインに広告が表示されたときに広告色が薄く、通常の広告よりもタイムラインに馴染みやすい特性があります。
例えば直近ですと、SNOW Japan株式会社が、複数人のYouTuberを起用した第三者広告の配信を実施していました。
上記が、実際に広告として配信されているツイートのスクリーンショットです。カメラアプリSNOWのAR機能を訴求しています。女子中高生を中心に人気のミスターヤバタンを起用した広告です。
Twitterの場合、いくつかの必要な情報をTwitter社に申請することで、アカウントのIDやパスワードを代理店に渡すことなく広告化することが可能です。Instagramでも可能なのですが、広告として配信したいインフルエンサーのアカウントIDとパスワードを、代理店にも共有する必要がでてくるため、Twitterよりもハードルが高く、実施が難しい傾向があります。
第三者広告の特徴
通常の広告と比較して、第三者広告には以下3点のような特徴があります。・エンゲージメントレートが高くなりやすいこと
・CTRが低くなりやすいこと
・CVRが高くなりやすいこと
相性の良いターゲットを複数準備することで、長く効果を保つことができます。起用インフルエンサーにもよりますが、インストール単価は、通常の広告と比較しても遜色ない、もしくはインストール数多く、かつインストール単価も安価に獲得できる傾向があります。
エンゲージメント(リンククリックだけでなく、ツイートの拡大表示や、プロフィールへの遷移などを含みます)が高くなりやすい点については、お気に入りやリツイートが増えやすいことから、ツイートそのものへの興味が高く、ツイートの拡大表示や、ツイートしているインフルエンサーのプロフィールページに飛びやすいことが考えられます。
さらにCTRが低く、CVRが高い点については、リンク先(アプリの場合はアプリインストールページ)に飛ぶのは実際にインフルエンサーに興味を持っている人が多いということが考えられます。また、広告の配信先は、インフルエンサーのフォロワーだけでなく、その他大勢のユーザーも含まれているため、フォロワー以外に対する影響力も有していると言えます。
効果的なインフルエンサーマーケティングを行うために気を付けるべきこと
インフルエンサーマーケティングにおいて、起用するインフルエンサーを選ぶことはとても重要です。全体の工程のうち8割を担うといっても過言ではありません。自社にとっても、インフルエンサーにとっても、そして何より消費者にとって、有意義なマーケティングを行うために、以下の2点に気を配る必要があります。・インフルエンサーが好きでないものを宣伝してもらわない
自社として起用したいインフルエンサーもいるかと思いますが、そのインフルエンサーのコミュニティに対して、どんなもののウケがいいのかを一番理解しているのは、インフルエンサー自身です。インフルエンサー本人が好まないものを宣伝してもらった場合、なかなか結果が伴わないばかりでなく、インフルエンサー本人が自身のコミュニティでも信用度を落としてしまいます。
インフルエンサーのフォロワーは、インフルエンサーに憧れの気持ちや、応援したい気持ちを持っている人物です。企業からのPR案件だからといって、インフルエンサーが良いと思っていないものを紹介してしまえば、フォロワーたちはインフルエンサーが実際は良いと思っていないことに気が付いてしまいます。そしてそれは製品そのものの購買やブランディングにつながらないばかりか、インフルエンサー自身がファンを失うことにもつながりかねません。
インフルエンサーが商材を好むからといって、必ずしも良い結果がでるというわけでもないのですが、好んでくれるもののほうが、相性が良いといえるでしょう。
・偽インフルエンサーを見分けよ
フォロワー数万人規模のユーザーというと、様々な企業案件の依頼が来ます。それに乗じて、フォロワーを買って、インフルエンサーのふりをしていることもしばしばあります。インフルエンサーを実際に起用する際は、フォロワー数だけでなく、インフルエンサーが持っているフォロワー数に対して、どのくらいいいねやリツイートがついているかも確認しましょう。フォロワー数にもよりますが、フォロワー数に対して5~10%のいいねを獲得できていると、密度の高いフォロワーを有していると言えるかと思います。