今回の12期社員総会でココラブルの使命(PURPOSE)と、この数年での目指すべき姿、ビジョンについてお話させてもらいました。
ココラブルのミッションは”「心うごかす」を生み出す。”というものです。
これは会社としてどのような事業を行っていくとしても、お客様に対してもメンバーに対しても「心をうごかすような瞬間を作っていきたい」という思いがベースにあり定めたものです。
一方、そのミッションの元で、「私たちの事業はどのようなものか」「具体的にどのような価値を提供していくのか」というようなことを定義していく必要を感じ、この1年半くらいの間、経営陣、幹部と議論を重ねてきました。
というのも、創業以来、ココラブルは、色々な事業を開発してきました。
「事業開発カンパニー」として自らを考えてきたので、それこそ様々な事業に取り組み、失敗してきました。(笑)
そして創業して10年も経つと、経緯や事情の中で継続しているプロジェクトがあったり、そもそもどこに注力するべきか、見えなくなってきたりもします。
改めて「自らは何の事業を行っているのか」を定義しなければいけない、という危機感がありました。
事業開発することが存在意義、と考えていた時期もありましたが、どのような会社でも事業は開発するもので、どうもしっくりこない。
お客様や社会に対して貢献できる価値をどのように定義するか、が、私たちには必要でした。
今回、私たちはECを軸とした使命と貢献価値に絞りました。それにはある原体験があります。
創業当時、健康食品の通信販売の事業を行っていたのですが、その顧客獲得に苦労していた時、あるコンサルの方に愚痴ったことがあります。
「いやあ、なかなかお客様、増えないですね。想像通りには行かないものです」と。
その際、コンサルの方に、ものすごく叱られました。
「森さんね、モノを売るというのは大変なことですよ。
この商品は、主婦の方が毎月数千円出して購入するわけです。(その商品は主婦向けの健康食品でした)
主婦の方が、お小遣いの中から、毎月数千円出して買っていただくんです。
そんな簡単なことじゃないですよね。
LP作って、広告出せばいいってわけではないです。
このことの大変さをちゃんとイメージしましょう。
そんなセリフは、出ないはずですよ」
脳天から、衝撃を受けました。
もちろん、商品は魂を込めて作りました。
ただ、お客様が購入される思いにもっと寄り添う大切さを心から感じた瞬間でした。
その事業はその後、もっと成長させていただける会社にお譲りしましたが、モノをきちんと販売する責任を事業として感じていきたいと強く思った経験でした。
一方で、世の中を見回すと、プラットフォームのハックを中心にしたマーケティングも、跡を絶ちません。
情報やコンテンツだけならまだしも(それでも医療情報など問題になりましたが)、実際の商品についても、販売者の短期的な利益だけを考えた粗悪なものも少なくありません。
私たちは、実際に自身が苦労し失敗してきた経験から、いいモノを、いいマーケティングで届けることの難しさと大切さを理解しています。
また、日本には、素晴らしいモノづくりや商品企画をされる会社さんがたくさんいらっしゃいます。
だからこそ、そういった会社さんが悩まれている、ECで商品を売るためのマーケティングやオペレーションをお手伝いしていくことに、私たちの価値があるのではないか、と考えました。
今回、ココラブルの使命(PURPOSE)を「いいモノづくりや商品企画と、いいマーケティングやオペレーションをリンクさせ、ECにおける信頼の輪を増やしていくこと」と定義しました。
日本のEC化率は、未だ10%を切った数字です。
コロナで加速はしたものの、様々な業種のオンライン化はまだ未開拓です。
しかし、その開拓されるべき市場に対して、ECを実際に企画、運用できる人員の数は圧倒的に足りません。
ECの業務に精通しているメンバーが集まるココラブルが、その課題解決の一助を担えれば、と思っています。
そして、多くのココラブルのメンバーが、ECのフィールドで育ち活躍してくれることを目指していきたいと考えています。
代表取締役 森美知典